日経平均のPERの算出方法は、2つある
 以下のページの赤枠で囲まれた部分に、日経平均PERについての注意事項が書かれている。
 https://nikkei225jp.com/data/per.php

 日経平均株価の算出方法は、株価平均ベースなのに、日経新聞が公表している日経平均PERは、以下の計算式のように、加重平均ベースの数値であって、正確な日経平均PERではないそうだ。
①《採用銘柄全体の時価総額》÷《純利益合計》

 本来は、以下の式で計算されるべきだそうだ。
②《みなし株価合計》÷《個別のみなし一株利益の合計》
 この計算式②により算出される数値は、計算式①により算出される数値より、高い数値となっているそうだ。

 日経平均構成率が約9%もあるファーストリテイリングのPERは、45.3倍で、かなり高いのに、日経平均のPERが低くなっているのは、この正確ではない①の計算方法によるためのようだ。
 なぜ、日経新聞は、ファーストリテイリングの影響を極端に受けやすい指数を発表し、正確ではないPERを公表しているのか、疑問に思った。
 
 以下のページには、2種類のPER両方が計算されていた。
日経平均プロフィル -日経の指数公式サイト-
https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/archives/data?list=per

2018.10.05時点では、以下のように4以上の違いがあった。

①PER 加重平均(倍):13.73
②PER 指数ベース(倍):17.84


 ①の13.73だと割安に思えるが、②の17.84だと割安には思えない。
 日経平均のなかの構成率の低い会社の株は、割安だが、日経平均のなかの構成率の高いファーストリテイリング等は、割安ではないと言えるのかもしれない。このように、構成率の低い会社と高い会社でPERが大きく異なるのは、日銀は、構成率の低いPER1桁の割安な会社の株をあまり買わないで、構成率の高いPER45倍の割安とはいえないファーストリテイリングの株を大量に買っていることが、原因のひとつなのだろうか?

 日銀が日経平均を大量に買い続けている限りは、日経平均が極端に大きく下落するとは考えにくいとは、思っている。しかし、①の数字だけを見て、日経平均が割安と判断して、日経平均を買うのではなく、②の数字も見て、日経平均は、言われているほど割安ではない、と判断して、自分は日経平均を、現状では、購入しないことにした。